エアアジアのフードデリバリーが海外進出か
フードデリバリーサービスが成長中
AirAsiaBhdの最高経営責任者であるRiad Asmat氏は、特に2020年10月から12月までのCMCO(条件付き活動規制)時にエアアジアのフードデリバリー事業が急成長しており、2021年も引き続き成長を見込んでいると発表した。
エアアジアは2020年10月に複数サービスが統合されたスーパーアプリ「airasia.com」をリリース。
以前のアプリでは航空券やホテルの予約がメインだったが、
フードデリバリーや生鮮食品のデリバリー、オンラインショッピング、保険の購入など、1つのアプリに複数機能の実装を行なった。
コロナウィルスパンデミックが続き、航空事業が厳しい状況が続く中でエアアジアは多角化を推進している。
ペナンとジョホールでサービス開始
エアアジアはこれまでクランバレー地域で行っていたフードデリバリーサービスを、2021年3月よりペナンとジョホールでも展開する。
最高経営責任者のRiad氏は、他の地域についてイポー、コタキナバル、クチン、ミリ、コタバルが次の潜在的な市場と発表している。
また、国外への進出についても言及しており、シンガポール、インドネシア、フィリピン、タイでのサービス開始を目指していると発表している。
後発サービスに勝機は
マレーシアを含む東南アジアの各国では、既にGrabとフードパンダが2強としてフードデリバリーサービスを展開中。
エアアジア最高経営責任者のRiad氏は、エアアジアのフードデリバリーサービスの強みとして、「レストランの手数料の低さ」を挙げている。
他社がレストランへ課す手数料は注文金額の15%~30%とされているが、それに対してエアアジアは10%と低い手数料設定となっている。
また、同氏はエアアジアのフード事業が抱える潜在的な顧客数にも言及。
エアアジアはスーパーアプリairasia.comで抱える6,000万人の顧客が、フードデリバリー事業の潜在的な顧客になると話している。
2021年現在、エアアジアのフードデリバリーはクランバレー地域(KLとセランゴール)のみでのサービス。1,500人以上の配達員が登録されており、1,200のレストランと提携している。
エアアジア株価の推移
エアアジアの株価はコロナ禍以前は1株当たりRM1.50あたりで推移していたが、コロナウィルスによる入国制限などで航空事業に大打撃。
2020年3月にRM0.60台と半値以下に下落した。
2020年12月にはRM0.99まで回復するも、コロナ禍の長期化により再度下落。
2021年2月15日現在はRM0.79あたりで取引されている。
ワクチンの普及による、エアアジアの航空事業の回復への投資家の期待も膨らんでいる。


