2020年マレーシアの政変。マハティール首相の辞任の影響と、今後のマレーシア政治の行方は。

速報・時事

2020年2月24日の午後、マレーシアのマハティール首相が辞任を発表。

マハティール氏基本情報
現在94歳で、マレーシアでは最長の22年間(第4代:1981 – 2003、第7代:2018 – 2020)首相を務めている。
強力なリーダーシップにより、マレーシアを飛躍的に発展させた、マレーシアを代表する人物。
シンガポールのキングエドワード7世医科大学(マラヤ大学とシンガポール国立大学の前身)を卒業。医師免許を取得し、アロースターの総合病院にて勤務後、同地にてマレー人初の医院を開業。
1964年に実施された総選挙にてクダ州から選出され、下院国会議員に。
1980年に第4代首相に就任。2003年まで22年間首相を務め、辞任。
2018年に第7代首相に就任。

マハティール氏は24日に、国王に辞表を提出。
辞任の理由として、各メディアは「与党連合内の内部対立が深刻化しており、事態の収束を図るため」と報道している。
新たな首相が選ばれ、新政権が発足するまでの間、マハティール氏は暫定首相となる。

首相辞任の理由:マハティール氏に首相の座を約束された元副首相のアンワル氏との関係

マハティール氏と元副首相のアンワル氏は長年対立関係にあった。
1998年には、当時首相だったマハティール氏との政策の違いでアンワル氏が副首相職を解任される出来事も。
しかし、2人は2018年5月の選挙で共闘。
これにより、2018年5月の選挙でマレーシア建国以来初の政権交代を果たしマハティール氏は首相に復帰。

マハティール氏は首相就任当初より、2023年5月までの首相任期以前にアンワル氏へ首相の座を明け渡すことを約束していた。
しかし、具体的な時期の明言は避けていた。

また、マハティール氏は今月に入って「誰が後継首相として最適か保証できない」と発言しており、「両者はまだ和解していない」という見方が強い。
与党連合の中でも、マハティール氏の続投を望む派閥と、アンワル氏支持派の間で激しく対立している。

各メディアの報道では、上記の問題により、「野党連合内で深刻化している対立の事態の収束を図るための辞任」という見方が強い。

マハティール氏の首相辞任による同国や日本人への影響

今回の首相辞任により、同氏が率いるマレーシア統一プリブミ党(PPBM)が与党連合から離脱を発表。
与党連合の分裂が表面化し、同国の政治は新たな混乱に陥っている。
経済への影響として、首相辞任後にマレーシアリンギット(対ドル)が急落。
また、マレーシア証券取引所では、同日の売りがRM245億(約6,510億円)に達し、終値は8年ぶりの安値に。
為替と株価の大幅安は、コロナウィルスによる経済の低下懸念に加え、政局混乱がダメ押しとなった形だ。
日本人への影響として、今後外国人へのビザ発行や税率などに変更がある可能性もある。



<為替 MYR/USD>

次期首相候補や選挙について

マレーシアでは、議会制民主主義を採用しており、国会議員の過半数の支持を得た議員が首相に就任する。
マハティール氏率いるPPBMの離脱で、今の与党連合は過半数に達しなくなった。
PPBMと人民正義党(PKR)の一部議員が、主要野党と連携して新たな政権枠組みを作るとの憶測があるが、どれだけ議席数を確保できるかは不透明となっている。
マハティール氏は辞任発表後に会見を開いておらず、2月24日時点では次期首相や今後行われる選挙については発表されていない。
しかし、マレーシア大手メディアが「副首相であるワンアジザ氏がマレーシア初の女性首相になる可能性がある」と報道も行っている。ワンアジザ氏はアンワル氏の妻だ。

<3月1日追記>
新首相はムヒディン・ヤシン氏に決定。
新首相についての詳細や首相交代の影響については下記記事へ。
マレーシア新首相ムヒディン・ヤシン氏はどんな人か。また、マレーシアや日本人への影響は



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