コロナウィルスと行動制限がマレーシア経済へ大打撃。GDP成長率はマイナスの可能性も

コロナウィルス関連

新型コロナウィルス拡大に伴い、マレーシアでは行動制限が行われている。
当初の予定では、行動制限は3月18日〜3月31日までであったが、4月14日までの延長が決定された。→5月12日まで再延長

マレーシアの行動制限概要

特に外出の制限並びに、民間企業の閉鎖はマレーシア経済に大きな影響を与えている。

GDP成長率の大幅低下

2020年のマレーシアのGDP成長率は+3%以上と予想されていた。
しかし、コロナウィルス並びに行動制限の影響でGDP成長率はマイナスになることが予想されている。

下記は各リサーチ機関の予想

リサーチ機関従来の成長率予想MCO後の予想
CGS-CIMB+3.6%-3.6%
AffinHwang+3.3%-3.5%
Fitch Solutions+3.7%+1.2%

*MCO:movement control order(行動制限)

リサーチ機関によって多少の差があるものの、2020年のマレーシアのGDP成長率は従来の予想から大幅に下降修正され、マイナス成長とも予想されている。

2009年の金融危機(リーマンショック)時のマレーシアのGDP成長率は -6.7%だった。



原油価格の大幅下落

世界的な原油の下落が進んでおり、マレーシア経済に大きな打撃を与えそうだ。

マレーシアの原油生産量は世界28位。世界的には中規模の資源国のひとつとなるが、マレーシア経済にとって石油は大きな要素の一つ。
ペトロナスはマレーシアの国営企業で、石油とガスの供給を行っている。
マレーシアの財政にも大きく関わっており、2020年の政府収入の21%がペトロナスの配当などを含む石油収入で賄う予定だった。
しかし、原油価格は下落を続けている。3月30日にWTI原油価格は一時20ドル割れ。20ドルを下回ったのは2002年以来初となる。
原油の価格低下の要因として、コロナウィルスの世界的流行による需要減少の影響が大きい。

リンギット安

AmBankのリサーチによると、2020年はのマレーシアリンギットは、ドル安、人民元高、マレーシアの経済成長、堅調な原油価格、活況な資本流入などで見通しは良いとされていた。

しかし、2020年に入ってもリンギット(RM)は下落が続いている。
MYR/USDが1月13日にUSD0.2460だったのに対し、3月23日にはUSD0.2245まで下落した。ここ3年で最安値となっている。

行動制限で大きく影響を受けている産業

マレーシアでは、行動制限期間中一部生活に必要な産業を除き、民間企業の閉鎖が義務付けられている。

中でも経営に大打撃を受けているのは、航空会社、空港、ホテル、テーマパーク、カジノ、飲食店、製造業などが挙げられる。

AffinHwangのレポートでは、2020年のマレーシアの観光収入はRM50億〜60億(約1.24兆〜1.5兆円)下落することが予想されている。
マレーシアでは、ロックダウン期間中外国人の入国を禁止しており、外国人観光客がゼロとなっている。
また、行動制限により国内観光も機能していない。

一方で、行動制限の影響の少ない業界は、公共事業、通信業、ゴム手袋、農園、食品など。
これらの産業は、生活必需産業として行動制限期間中も営業が許可されている。

政府による経済政策

マレーシアのムヒディン首相は3月27日、総額RM2,500億(約6兆3,200億円)の経済対策を発表。
国民への現金給付、企業特別支援、電気料金の値下げ、インターネット無料提供などが行われる。

この経済政策は、マレーシア国民を保護し、ビジネスのサポート、経済を強化する目的とされている。



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