マレーシアのトップブランド ペトロナス・プロトン・プロドゥアがトップ3 エアアジアは後退
キャンペーンアジアパシフィックがマレーシアトップ100のブランド2020年度版を発表。
ローカル企業の中では、ペトロナス、プロトン、プロドゥアがトップ3となった。
マレーシアトップ10ローカルブランド
順位 | 社名 | 産業 |
1 | ペトロナス | 石油 |
2 | プロトン | 自動車 |
3 | プロドゥア | 自動車 |
4 | メイバンク | 銀行 |
5 | Adabi | 食品 |
6 | マイディン | 小売り |
7 | エアアジア | 航空 |
8 | Bonia | アパレル |
9 | Padini | アパレル |
10 | Dutch Lady | 飲料 |
ペトロナスは不動の地位、自動車会社は免税による恩恵も
マレーシアトップのローカルブランドはペトロナス。
国内トップブランドしての地位を強固なものとしている。
国を代表する建築物の「ペトロナス ツインタワー」に社名が使われている通り、マレーシア国内での同社の認知度は非常に高い。
2位、3位に入ったプロトンとプロドゥアは、どちらも自動車メーカー。
コロナウィルスパンデミックによるMCOの影響で、2020年4月の自動車販売数は前年比99.7%減と非常に厳しい状況だった。
しかし、マレーシア政府の経済回復策の一環として、6月より自動車の販売税(10%)が免税となったことで、販売台数が増加。
外車と比較した際の割安感が従来よりもさらに強まり、競争力を増す形となった。
どちらのメーカーもマレーシア国民に広く愛されているブランドだ。
4位は国を代表する銀行のメイバンク。東南アジアでも最大の銀行の一つとなっている。
5位には調味料やお菓子等でマレーシア国民に親しまれているAdabiがランクインした。
昨年の同調査で3位だったエアアジアは、今年は7位と大きく順位を下げた。
コロナウィルスパンデミックにより、国内線・国際線が一部を除き全停止となったことが一番の要因。
また業務の縮小に伴い、リストラの報道や経営状態を危惧する報道が出たこともマイナス要因と見られている。
現在は国内線が一部再開しているものの、同社は依然として厳しい状況にある。
マレーシアローカルブランドについて
マレーシアのローカルブランドは、価格面で競争優位性があり、マレーシア国民に親しまれているケースが多い。
例えばランキング2,3位の自動車メーカーのプロトンとプロドゥアは、日本メーカー含む外車よりも割安で販売されている。
また、前述の通り2020年は免税もあり、さらにお得感が増している。
しかし、マレーシアローカルブランドは決して低価格・低品質なわけではなく、エアアジア、Grab、Tealive、Karexなど、マレーシア発で海外でも高い競争力を持ち、シェアを獲得するブランドも出てきている。
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調査概要
マレーシアのトップ100ブランドの調査は、ニールセンが実施し、キャンペーンアジアパシフィックが発表。
調査期間は2020年2月21日から3月19日。
マレーシア、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナムの14か国で調査。
15の産業に分け、各産業で「思い浮かぶ最高のブランドは何か」など、消費者のブランドの認知度やイメージを調査する内容となっている。
調査は1ヵ国につき400人(一部国で例外あり)で、年齢、性別、世帯収入が均一になるよう調査対象を割り当てている。
参考:Malaysia’s top local brands: Sentiment veers away from ‘international is better’

