マレーシア新首相ムヒディン・ヤシン氏はどんな人か。また、マレーシアや日本人への影響は。マレーシア第8代首相Muhyiddin Yassin

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マハティール元首相の辞任から5日後の2020年2月29日、マレーシアのアブドラ国王がムヒディン・ヤシン元副首相を次期首相に任命した。

ムヒディン・ヤシン首相 プロフィール

1947年5月15日生まれの72歳。
ジョホール州。マラヤ大学にて経済学とマレー学の名誉学士号を取得。
その後、ジョホール州での公務員勤務を経て、複数の民間企業の常務取締役や人事マネジャーなどを歴任。
1971年、24歳の時(当時は公務員)に政治のキャリアをスタート。
United Malays National Organisation (UMNO)に所属し、1978年の総選挙でパゴ選挙区の選挙で議員に。
その後、外務省の議会長官や、連邦領土省の副大臣、通商産業省などを歴任。
1986年の総選挙にて、ジョホール州首相に。
その後も、スポーツ大臣、国内貿易消費者大臣、農業産業大臣、国際大臣など、さまざまな政府の閣僚を務めた。

そして2009年、ナジブ首相就任後、内閣の発足時に副首相に任命される。
2015年には、ナジブ首相の汚職(1Malaysia Development Berhad scandal)について批判的な発言を行ったことで、副首相を解任される。また、これによりUMNOから解雇される。

その後、マハティール元首相と共に、Parti Pribumi Bersatu Malaysia(PPBMまたはBersatu)を立ち上げ、事実上の党総裁に。

ムヒディン・ヤシン氏の首相任命の背景

マハティール元首相は、アンワル元副首相への政権禅譲に関して与党連合内の内部対立が深刻化しており、事態の収束を図るために辞任。
ムヒディン氏は、アンワル氏が首相になるのを阻むために希望連盟(PH)を離脱した勢力の一人だった。

マハティール元首相の辞任後の首相候補には、希望連盟が推すアンワル氏と、希望連盟から分裂した勢力や最大野党のUMNOなどが支持するムヒディン氏が立候補。
希望連盟は29日午前に候補者をアンワル氏から急きょマハティール氏に変更し、他党に支持を呼び掛けたが過半数には届かなかった。
支持の表明をしていなかった、ボルネオ島の政党がムヒディン氏支持に回ったと考えられている。



ムヒディン新首相誕生に対するマレーシア国民の反応

マレーシア第8代 ムヒディン・ヤシン首相の誕生に対して、批判的な反応を示しているマレーシア国民も多く見受けられる。
Twitterのマレーシアのトレンドでは、Muhyiddin(ムヒディン氏の名前)や、8th PM(8代目首相の略称)の他、#NotMyPMという新首相誕生を認めない旨のハッシュタグがトレンドトップに。

理由としては、
・前回の総選挙で敗れたUMNOが選挙を経ずに政権入りすること
・ムヒディン氏は汚職の件でナジブ元首相に批判的だが、ナジブ氏所属のUMNOに支持を呼びかけたこと
・ムヒディン氏は以前よりマレー人優遇の政策を進めていることから、中華系やインド系マレーシア人からの反発
などが多く見受けられる。

一方で、トレンドに入っている”Muhyiddin”を見ると、肯定的な意見も。
・マレーシアの未来のために全力で支持する
・これまでに汚職がないクリーンな政治家だ
などの意見が見受けられる。

首相交代によるマレーシアや日本人への影響

新政権は与党連合から離脱したPPBM、統一マレー国民組織(UMNO)、イスラム主義を掲げる全マレーシア・イスラム党(PAS)などの集合体となっており、前政権に比べてマレー系の色合いが濃くなっている。
マレー人への優遇がより加速する可能性があり、少数派の中華系とインド系国民からの反発や対立が強まる恐れがある。

また、ムヒディン氏はマレーシアの教育にも大きく影響を与えた過去も。
2009年の副首相兼教育大臣時に、マレーシアの小中学校で英語にて理科と数学の授業が行われていたのを、マレー語・中国語・タミル語の各言語での授業に変更を行っている(2012年より実施)。

2018年には、不法労働の外国人を正規に雇用することを認める「再雇用計画」の打ち切りを実施。
今後、外国人労働者に対してビザの規則等が厳しくなる可能性も考えられる。



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