イスラム教のラマダンとは│2020年の期間や基礎知識とコロナウィルスの影響、集団での食事や礼拝で三密警戒、マレーシアの対策

コロナウィルス関連

ラマダン(断食月)とは

ラマダンとは断食月のことで、イスラム教徒の人は約1か月間、日の出から日没までの時間に断食を行う。
しかし、一日中断食をするわけではなく、日没後に一日分の食事を行う。

断食には「欲を戒める」といった意味があり、ラマダン期間中は飲食だけでなく、性行為、喧嘩、闘争、悪口などを慎しまなければならないとされている。
欲を断つことにより、堕落した考えを捨てて自信を清め、イスラム教への信仰心を強める。

断食は全員に求められるものではなく、重労働者、妊婦、幼児、老人、病人、など、事情のある人には強制的に課せらない。

また、異教徒の人にも断食が強制されるわけではないが、
・断食中に誤って食べ物を勧めない
・勤務時間終了が1時間早くなる可能性がある(昼休みをとらないため)
・断食のため生産性が落ちることがある
など、異教徒の人も理解をすることが重要だ。

マレーシア2020年のラマダン期間とハリラヤ

2020年のマレーシアのラマダンは4月24日~5月23日となる。

イスラム教では太陰暦(1年354日)を採用していることから、ラマダンの期間は毎年11日ずつ早くなる。
2021年のラマダン期間は4月13日~5月12日
ラマダンの開始日は、Awal Ramadanと呼ばれ、ジョホール州、マラッカ州、ケダ州では祝日となっている。

また、1か月間の断食後には、お祝い(ハリラヤプアサ)が行われる。
2020年のハリラヤは5月24日と25日
ハリラヤはイスラム教徒にとって一年で最もおめでたい日。
多くの人が新調した服装で出かけ、親戚に会いに行ったり、友人と食事を楽しんだりする。
また、子供はお年玉をもらったりと、日本のお正月に近いイベントだ。

マレーシアでの大規模礼拝でクラスター発生

2020年2月27日から3月1日の4日間、クアラルンプールのモスクで行われた大規模礼拝。
約1万6000人が参加したとされており、この礼拝で大規模集団感染(クラスター)が発生。
マレーシアだけでなく、シンガポールとブルネイからの参加者の感染も確認された。

このクラスターによって、クアラルンプールやシャーアラムのモスクが閉鎖。
その後、マレーシアの首相が3月18日に行動制限令(MCO)を発令。
宗教に関するイベントを含む、集会を禁止とし、マレーシア全土のモスクも閉鎖となった。

コロナウィルス(ロックダウン・行動制限令)のラマダンへの影響

マレーシアの行動制限令(MCO)は、発令当初3月18日〜3月31日の予定だったが、延長があり5月12日までとなった。
期間延長によって、行動制限令やロックダウンの期間がラマダンの期間と重なることになった。

モスクの閉鎖

通常、礼拝はモスクや礼拝室に集まっておこなうが、行動制限令(MCO)により、モスクや礼拝室は閉鎖されている。
モスクが閉鎖されていることにより、礼拝は各家庭で行うことになる。

集会の禁止

通常、ラマダン期間中の日没後は親族や友人と集まってみんなで飲食を楽しむのが一般的。
クアラルンプールなどの都市で働く人は、長期の休みを取って帰省を行う人が多い。
しかし、行動制限令(MCO)では集会が禁止されている。

保険局長のNoor Hisham氏は「これまで発生したクラスターから教訓を得て、行動制限令に引き続き従い、家族や友人を訪問しないようにしてください。」と人々に理解を求めている。

<5月17日追記>
5月13日、マレーシア政府はハリラヤの祭りの一日目のみ、特例として、近親者に限る20人以下の集まりのみ許可することを発表。

ただし、集まる際には家の大きさを考慮して人の距離を保つことができる人数に制限することが必要、と注意喚起もしている。

バザール(露店)の禁止

マレーシアでは、ラマダン期間中に日没後の断食明けの食事を売るバザール(露店)が様々な場所で開かれる。

しかし、コロナウィルスや行動制限令の影響により、マレーシア政府は4月上旬に「ドライブスルーも含めていかなるバザールも許可しない」と発表。

現在、マレーシアのオンラインショッピング大手のLAZADAやShopeeだけでなく、FacebookやWhatsappなどのソーシャルメディアプラットフォームを通じて、バザールのオンライン化が進んでいる。

また、セランゴール州政府はラマダンのために「Platform Selangor」と呼ばれるプラットフォームを発表。
オンラインプラットフォームを通じて、飲食物などを出品・購入が可能で、注文された飲食物はGrabなどの配送会社によってデリバリーされる。
州政府主導で敷居の低いプラットフォームを作ることにより、オンライン化を推進し、人々の接触を減らし、コロナウィルス感染者数の増加を減らすことが目的だ。

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