強制労働を理由に米国がゴム手袋最大手トップグローブ社の手袋を押収

速報・時事

アメリカの税関で押収 マレーシア・トップグローブ社の手袋

強制労働を理由に輸入停止

マレーシアのゴム手袋世界最大手、トップグローブ・コーポレーションの使い捨て手袋が、米税関・国境警備局(CBP)によって押収されている。

同局によると、押収の理由としてトップグローブ社が強制労働をしていると発表している。

1ヶ月に渡る調査の結果、トップグローブ社が強制労働を使用していると結論付けるのに「十分な証拠」があることを発表。
2021年3月29日に米国のすべての関税職員に、トップグローブが製造した使い捨て手袋の押収を開始するよう指示した。

2021年3月30日現在、同社の製品が押収されているのは米国のみだが、他の国でも同様に輸入を禁止する懸念が広がっている。

写真引用:BBC

トップグローブ社概要と実態

トップグローブ社概要

Top Glove Corporation Berhad (トップ グローブ コーポレーション)

ゴム手袋、フェイスマスク、コンドームなどの製造を行うマレーシアの会社。
195の国にゴム手袋を輸出し、26%のシェアを占める世界最大手のゴム手袋メーカーとして有名。

2021年3月時点で、マレーシアに41カ所、タイに4カ所、中国とベトナムにそれぞれ1カ所の工場を持つ。
うちゴム手袋の工場は36カ所で、一年に約930億枚のゴム手袋の生産を行なっている。

新型コロナウィルスにより需要が拡大

トップグローブ社の2021年度第2四半期 (20年12月~21年2月)の純利益は28億6,898万リンギットで、前年比24.8倍となった。
これは同社の過去最高益となっている。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、医療用ゴム手袋の需要が急増したことが要因となっている。

劣悪な労働・生活環境が問題に

2020年11月にスランゴール州、クランにあるトップグローブ社の外国人寮にて新型コロナウィルスのクラスターが発生しEMCO(強化行動制限令)地域に指定された。
また、同社の約5000人(従業員の25%)の労働者がコロナウィルスへ感染したことが確認され、この頃から同社の劣悪な労働環境や生活環境が特に注目されることになった。

同社をはじめ、マレーシアの製造業や建設業、農園などいわゆるブルーカラーの仕事は3D(Dirty, Dangerous, Demanding)と呼ばれ、地元労働者の雇用が難しく、外国人の労働力に依存している。トップグローブ社でも、インドネシアやネパール、バングラディッシュなどの外国人労働者が寮に住み込みで働いている。
トップグローブ社をはじめ、決して綺麗とは言えない会社の寮で数十人が部屋を共有することも珍しくない。

米税関・国境警備局の調査では、トップグローブ社は従業員に対して、
・借金による束縛
・過度の残業
・虐待的な労働条件と生活条件
・身分証明書の保管
などを行ない「強制労働を行なっている」と発表している。

タイトルとURLをコピーしました